スピーカーとヘッドセットや、PCの切り替え、Echoとの共存をいい感じにできた日記
いい感じとはなんぞや
・最小限の手順でスピーカー出力とヘッドセット(ワイヤレス)との切り替えができる
・デスクトップPCとノートPCの音声の切り替えが容易or同時出力が可能
・机の上にスピーカーを持つEchoとPCスピーカーが両方置いてあるのはイケてないので、PCスピーカーにEchoの音声出力を入れたい
・スマートフォン等からPCスピーカー出力を使える(これは上記のEchoの音声出力に使いたいというモチベの一つでもある)
そもそも人間の耳は1組しか無いので、全ての音声入力を一箇所に集めてから、どのデバイスから出力するかを簡単に切り替えられればいいよね、みたいな思想が根底にあったりする。
システム概要とその振る舞い
こんな感じです。
まず右上の丸いArctis7 transmitterですが、ワイヤレスヘッドセットのUSB接続2.4GHzトランスミッタです。トランスミッタと言いつつ、3.5mm入出力を持ち、USB DACやミキサー、スイッチャとしての能力もあります。
ヘッドセットの電源が入っていない時はUSB DAC兼ミキサーとして振る舞い、USB DAC出力と3.5mm入力を混ぜたものが3.5mm出力へ流れていきます。
ヘッドセットの電源が入っている時は、USBトランスミッタ兼ミキサーとして振る舞い、3.5mm入力とオーディオデバイスの出力の合計がヘッドセットへ出力され、3.5mm出力はミュートになります(ミュートと言うか、開放)
注意することとして、このトランスミッタは5V給電するだけでは動かず、DPとDMを適当な抵抗で繋げてあげないと動きません。このシステムでは、デスクトップPCの電源が切られている時にも使えるよう、トランスミッタの5VはデスクトップPCではなく、独立したUSB電源が使われています。独立した5V電源で動作しつつ、デスクトップPCのUSB通信を妨げない程度の抵抗(確か1kとかてきとう)を入れています。
複数の電子機器をアナログ経路で繋ぐことになるので、アース(GND電位)には気を配りましょう。この図だと、デスクトップPC、ディスプレイ、ミキサー、トランスミッタでGNDループが発生しており、非常によろしくないです。できればアイソレータ挟んだほうが良いです。
また、HDMIスイッチはAUKEYのものを使用していますが、内部で3つあるHDMIの5Vラインが全て結合されており、ディスプレイのオーディオ出力へ多大な悪影響を及ぼしていました。内部で片方の5Vラインを切断して事なきを得ました。
出力設定・経路
デスクトップPCの音声出力はArctis7トランスミッタに設定します。一応ディスプレイの音声出力を使用してもスピーカー出力できますが、どう考えてもアナログ経路が増えて遠回りな上に、後述のノートPCと排他になってしまったり、ヘッドセットのマイクが使えないため一択です。
ノートPCはtypeC-USB/HDMIハブを経由して接続されているディスプレイのオーディオ出力を使用します。ミキサでEchoの音声出力と結合され、トランスミッタへ入力されます。
Echoの出力経路はミキサを介してスピーカーかヘッドセットへ出力されるだけで、単純です。実はEchoをBluetoothオーディオデバイスとして使うことにより、Echo経由でスマホやiPadからPCスピーカー、ヘッドセット出力を使えたりして便利です。
スピーカー
実はスピーカーはEcho(第2世代)を魔改造したスピーカーです。
Echoの中身を雑に示すと以下のようになっています。
Echoにはアンプが2種類内蔵されており、3.5mm出力をする際はBottom側のD級アンプを無効化し、Upper側にあるDACのL,R出力をそのまま3.5mmジャックへ出力しています。
内蔵スピーカー出力をする時は3.5mm出力を無効化し、D級アンプから内蔵スピーカーへ出力します。面白いことに、この時はLR出力ではなく、ツイーターとウーファーそれぞれの出力になっています。無駄のない賢い構成だなぁと感銘を受けました。
さて、Bottom側に着目すると、電源、D級アンプ、スピーカー、そして3.5mmジャックが揃っていることがわかりますね。ここにDAC出力を突っ込んで配線をゴニョゴニョすればいい感じにアンプ内蔵スピーカーとして使えそうです。
こんな感じです。上のEchoがEchoたりうる脳みそくんは今回用無しなので、さよならバイバイします。
これがEcho第2世代のBottom基板です。
右下にアンプ、左にDCDCコンバーター、上にDCと3.5mmジャックが一体化した部品があり、中央にツイーターがネジ+はんだで固定されています。
コンデンサやインダクタがゴツゴツ実装されていて、なかなかイケメンな基板ですね。
改造したのはかなり前だったので具体的に何をやったかは少々あやふやですが
・D級アンプのミュートを無効化
・増幅ゲインを下げる(入力振幅を大きくしてS/N比改善)
・内部DAC→3.5mmジャック間のパターンカット(保護ダイオード?等あるので切る位置は保護素子よりDACのほうが良さそう)
・3.5mmジャック→D級アンプ入力フィルタへジャンパ
・3.5mmジャックへ負荷抵抗追加(入力開放時のノイズ対策と、インピーダンスマッチング用)
裏面(改造済み)はこうです。動けば良い理論なのであまりきれいじゃないですね
Upper側との配線はフレキ基板1枚だけなので、コネクタ外すだけです。
あとは電源つないで3.5mmジャックにDAC出力を突っ込むだけです。楽勝ですね!
音質は正直良くわかりません。とりあえずボリューム上げるとズンドコ鳴らせるのでそのへんのPCスピーカーよりは遥かにパワーあると思います(だからどうした)