RoboCupジャパンオープン2024に出場してきた

GreenTeaとの2?ショット。全体集合写真の時間忘れてメシ行っててすまねぇ・・・・

 

 

 

ほんとうはここに書いてあること以外にもいろいろあったのだが、事実確認とかが面倒なので、自分が直接やったことにフォーカスを当てて書いていく。

 

0日目(準備日)

久しぶりの滋賀県。馴染んだ地域で大会が開催されるというのはひとつ安心感があってよい。

大会期間中は駅の近くの東横インを拠点にしていた。

 

前日のテスト走行は6台とも問題なさそうで一安心・・・していたものの、たまにマイコン側で受信が不安定になる問題が発覚。特に動作環境は関係ないはずが、どうしてこのタイミングで・・・・? 閉館時間が早く、会場では解析する余裕がなかったので、とりあえず問題が再現している機体をホテルに持ち帰り。

ホテルで再現を試みていると、どうやら稀にUARTの初期化に失敗しているらしいことがわかった。よく見ると、初期化手順からにおう部分を見つけたので修正。ただ、再現率が低く、効果確認は諦めた。

 

1日目(予選)

3Dプリンタ持ち込みマンがおるな・・・・(これはGreenTeaのX1CarbonとPrusa)

 

動画

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1回戦:vs ZJUNlict

0-0で引き分け

ZJUNlict側はドリブラーの調整がうまく行っていないのか(カーペットの摩擦が弱いのか、ドリブルが不安定で、ドリブルを使った動きがうまくできていなかった)、シュートの本数が少なかった。

こちらは試合前に1台が基板の故障で抜けていたものの、試合中に復帰させられたので、序盤以外は6台で試合に挑むことができた。相手のボールプレースメント中にぶつかりにいっちゃったりとかファウルが山ほど出てたりとかはしたけども、これでも初出場の割にはちゃんとしているほうらしい。

 

2回戦:vs GreenTea

0-0で引き分け

互いにロボットの動きにはそれほど問題はなかったように思うが、フリーキックからの動きの相性が悪く、コート端でボールプレースメントとフリーキックを繰り返している時間が長かった。くっっそ~~~~ボッコボコにしたかったンゴねぇ(できるとは言っていない)

 

3回戦:vs Ri-one

3-0で勝利

Ri-one側はあまり調子がよくなさそうだったが、こっちはこっちで通信系に問題があり(WiFiチャンネルが被っていたのが原因だった)、フルで安定して動けたとは言えなかった。全然動かなかったときは本当に肝が冷えたが、最終的にはちゃんと動いてよかった。

 

1日目まとめ

前日のマイコン側で受信がたまにうまくいっていない問題は、当日の朝に通信ができなくなったらリセットかける対策を入れたおかげか、再発することなく丸一日動作していた。しかしこれで安心とはいかず、特定の機体がモーター過熱で止まってしまう問題が発生。モーターのキャリブレーションがおかしくなったか?と思ったが、どうやら違うらしい。この日もホテルに故障機体を持ち帰り。

どうやら本当にモーターが熱くなっているのではないことを確認できたものの、それ以上はホテルで解析するのが難しかったのと、翌日は時間に余裕がありそうだったので切り上げ。

 

2日目(予選)

動画

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4回戦:vs Compilation Error戦

0-1で敗北

前日に発生していた、特定の機体だけモーター過熱で止まってしまう原因は、モーターの温度を取得しているエンコーダー基板の故障による異常発熱だった。午前中は試合がなかったこともあり、落ち着いて交換対応。AI側も前日の試合内容を反映した動きを追加したり、実フィールドで動かすためのパラメーター調整も行ったりもして、万全の状態で挑んだ。

結果は負けてしまったが、唯一の失点は、ゴール前でごちゃごちゃしているところに、戻ってきたディフェンス機が突っ込んで、ボールが押し出されてしまったオウンゴールなので、実は相手シュートによるゴールは一度もなかった。

Compilation Errorもドリブラーの調子悪いのか、ずっとコート脇で調整していた。日本と中国でフィールドの摩擦が違うのだろうか?フィールドの違いというのはロボット競技で常に付いて回る問題だなぁ・・・。

 

結果はリーグ内3位。初出場の割にはがんばったと思う。

 

2日目まとめ

実はCompilation Error vs Ri-oneの結果が出るまで決勝トーナメント進出の可能性が残されていた。とはいえ、準備日を含めて3日間の疲労が溜まっており、人間側がこれ以上試合が続くのは厳しいと感じていたので、予選落ちに安堵しなかったと言えば嘘になる。

予選全試合を通してなんとか試合をやりきったこと、限られた時間とリソースの中でやれるだけの不具合対策や改善を入れ込めたことに対する満足感はあった。

 

3日目(決勝&交流戦)

動画

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準決勝と3位決定戦、決勝の4試合のみなので、もう自分たちの試合はなし。決勝後に空いたフィールドで交流戦があるのでエントリーしておいた。

来年は決勝にも残れるぐらい、残っても戦い切れるぐらい強くなるぞ・・・・!

 

練習試合(vs KIKS & vs Roots)

RootsさんはconsaiをはじめとしたSSLへの貢献への感謝を込めた正拳突き、KIKSさんからは光栄にも練習試合のお誘いを頂いて、30分枠ながら2チームと交流戦をすることに。最後の最後なので、機体側の加速度を上げられるだけ上げて挑んだ。最初はいろいろ動かなさすぎワロタ状態だったものの、最終的には一応試合っぽい動きはできて九死に一生を得た。

 

 

閉会式

日本ロボット学会賞受賞!!!

『大会を席巻する可能性を示しました』

学会賞の表彰状ではなかなか見られない表現でおもしろい。

授与は自己推薦文に対する他参加チームからの投票で決まるので、本来は大会での動きはあまり関係ない。にも関わらずこのような書き方になったということは、それだけ客観的に見てもいい動きができていたのだと思う。

 

大会まとめ

結果的には1勝1敗2引き分け、3得点1失点(オウンゴール)で、故障による台数減も少なく、ほとんど6台出しっぱなしだったので初出場としては満足していい結果だと思う。とはいえ、全体的に粗が目立つ試合内容だったこともあり、まだまだやることが山積みだとわかった。単純な開発項目がたくさんあるというだけの話ではなく、試合形式での経験をもっと積まなければならないと痛感したので、来年に向けてロボットの強化と、練習試合を複数回こなして経験を積んでいきたいと思う。

ジャパンオープン前はSSL開発のあまりに忙しさに限界生活を送っていたので、今後はまっとうな生活を送りながら開発を続けていきたい。