クリストファー・ノーラン監督の映画にハマってしまったかもしれない ※TENETとインターステラーを見た感想

TENET、もう見た? (TENETとインターステラーのネタバレを示唆する親切な挨拶)

 

 

TENETは映画館、インターステラーはアマプラで見ました。

 

まずTENET、見たのは1ヶ月ぐらい前だけど見てから2週間ぐらいは初見で理解できなかったシーンの考察を頭の中でひたすらやってたよね。

シンプルに"逆行"を扱う以上、一連のシーンを見終わるまで理解不能なところが多くて分かりづらいのもあるけど、

「もし時間逆行が可能だったら」という前提条件に基づいた科学的正しさを無視しているシーンも結構あるっぽく、ウンウン悩んだ末に、なるほど!このシーンはウソの表現をしているところなんだな!、とようやくわかることが多かった。多くない?

ちなみに最後の逆行班と順行班に分かれて戦闘するシーンの考察は諦めた(それはそう)(そもそも順行班カットと逆行班カットが入り乱れてて、映画1順しただけでは人間が理解できるようになってない)

敵部隊や突然賑やかになる味方部隊も気になるところではあるけど、まあ描かれてないだけでそこにもストーリーがあったんでしょ、知らんけど。

途中から主人公の相棒として活躍するニールくん、どこかで見たことある、親しみのある顔だという印象はあったけど、あとから調べてみるとハリー・ポッターと炎のゴブレットのセドリック・ディゴリー役だったらしい。どうして君は死んでしまうん?

 

映画のおもしろさに直接影響するわけではないけど、ジャンボジェットをマジでぶっ壊すのも最高に良いよね、CGにはCGの、実写には実写の良さがあると思っているので基本どっちでもいいけど、わかりやすくぶっ飛んでいるのは好きなんだよなぁ。

インターステラーの砂の嵐が過ぎ去ったあと、車のタイヤのまわりに砂が吹き溜まっていたのも、たぶん砂の嵐を実際に吹かせたからこそ発生したものなんだろうけど(それなりに雪が降る地域に住んだことがある人ならわかると思う)、そういう特に必要のないリアルの積み重ねが映画への没入感と言うか、現実感を増してくれるのかもしれないね

ひとつ、TENETとインターステラー共通で気になったのは、TENETのアルゴリズムや逆行装置、インターステラーのロボットくん(TARS、CASE、KIPP)のデザインがあまりにもウソっぽいことで、非現実の存在である以上ウソなので多少は仕方ないにしても、もう少し実在感のあるディティールが欲しかったように思うなぁ・・・

特にTARSくんは元気にニョコニョコ歩いてたけどその動きでは歩けなくない???ぐりんぐりん回転しながら高速移動するのは好き。ウソを付くなら堂々とついてほしい

 

インターステラーのTARSくん良いよね、R2-D2やアナライザー(宇宙戦艦ヤマトの)みたいな、感情があるらしい挙動はするけど徹底して人類に忠実なロボット、相棒として描かれていて、ターミネータースカイネット2001年宇宙の旅のHALように、知能を得た結果人類/人間を滅ぼそうとする作品が多かった(たぶん)時代から変わったんだなと勝手に思ってた。

(宗教関係はあまり詳しくないけど)キリスト教が社会に根付いている国では、人間の模倣は神に対する冒涜である、という考えからかか、人工知能やロボットは人類を裏切るものとして描かれる事が多かったらしい(本当かは知らん)。でもヒューマノイドロボットの研究が日本に遅れたのはそういうところなんだと思う

にしてもTARSくん、あの爆破で無事とはなかなかしぶとくない?最後、多くを語らずとも、主人公と一緒に宇宙船奪って旅に出るところも良い。

インターステラー全体に言えるのは、愛の力愛の力って言うのはちょっとしつこかった。別に愛の力でどうにかしてもいいけどSFなら言葉ではなく、愛の力に基いた努力で示して結果を得てほしいと思うのは自分だけだろうか。あと関係ないけど最終話付近で精神世界に入って謎の力で全部解決するのもきらい、じゃあこれまでの登場人物は愛がなかったって言うのか?これまでのストーリーの意味は?戦いに散った命は?とかそういう気持ちになってしまう。もちろん主人公は主人公たりえるから主人公なわけで、スペシャルであることはいいんだけど(これを主人公補正とも言う)、スペシャルさとかの説得なしに突然謎の力で物語をハッピーエンドへ導けちゃうのは物語として雑だよねって感じてしまう。

TENET考察

時間の経過=エントロピー増加→時間の逆行=エントロピー減少という紐付けがされているように思う、これが物理的に正しいのかはわからない

エントロピーの増加・減少方向を切り替えるのが逆行装置なら、まあそういうことなのかなという気はする。でも火で凍傷になるのはたぶんおかしい(そもそも火をつけられないの?)

全体的に?な部分は多いけど物理学的にはうまく証明できたりするんだろうか。ていうか逆行できるならもっと別なことに活用しろよとは思ってしまう、たぶん永久機関できるぞ

 

インターステラー考察

ガルガンチュア近傍惑星で1時間が7年になるのであれば、ガルガンチュアへ吸い込まれたTARSと主人公はとんでもなく時間がずれるんじゃないかと思ってしまう。いくら5次元空間上の存在の助けがあったとしても、干渉できるのは重力と空間で物体には干渉できないはずで、もちろん物語的には娘と再開できないとモニョっちゃうので仕方はないんだろうけど気になってしまった。

5次元空間上の存在に関しては、まあ超ウルトラスーパーハイパー未来の人類が、過去の人類=自分たちの祖先を救うためにいい感じにしたんでしょという理解で、とりあえずは納得したことにしておく

テサラクトから過去の娘の部屋を覗けるのって、あれは空間が繋がっているんだろうか?、それとも娘の部屋の本棚の影に差し込む光を擬似しているだけなんだろうか?どっちにしても5次元空間の力を持ってしても実現できない気がするが・・・あれ、ていうかわざわざ主人公の力なしでも、主人公の娘に特異点データを送れる?

未来から人類を救うためには、過去(現時点)の人類に特異点データを送れればいいので、5次元空間上の存在が直接娘に特異点データを伝えればよかった説が出てきてしまう・・・いやそれはおもんなさすぎやろ。ていうか誰も特異点データ観測していないのに特異点データを得られてしまうのはパラドックス的な問題があるのかな。

現時点(主人公が存在する時間)中に特異点データを観測するためには、事象の地平先へ観測装置を到達させなければならないのでTARSをガルガンチュアに突入させるのは必須。それを地球へ伝えるには、空間を飛ばして、時間を遡って伝えられる必要があるので重力による伝達は必要。あれ?、もしかして主人公くん、TARSの得たデータを娘に伝えるだけの電鍵でしかなかった・・・・????

中盤に戻る。ガルガンチュア近傍惑星からビーコンを発していたとしても、時間の速度が違うので正しく受信できない気がする。もちろん超重力環境であることを考慮して発信しているとか、受信している可能性はあるけど、できたとしてもまだ矛盾はあって、どうして着陸前に時間の進み方の違いを考慮しなかったのか?

宇宙関係は理解しやすいのでめっちゃツッコめるなぁ

 

メカ的な話をすると、インターステラーの宇宙船がアンドロジナスドッキング機構っぽいもの、後で調べたらおそらくAPAS-75モチーフで連結前に案内板が展開するところとか良かった。あと大重力圏での飛行を想定しているからか、レインジャー(?)のコクピットの座席が重力方向に応じて傾くのもかっこよかった。どこまで意図したデザインなのかはわからないけど、メインスラスターがリニアエアロスパイクエンジンっぽかったのも個人的押しポイントだったりする。

 

以上散文でした。次はインセプション見ようかな