多分これが一番早いと思います(フラグ)
環境
中華CNC+USB接続コントロールBOX+Mach3です。
以前は中華CNC+パラレルポート接続コントロールBOX+LinuxCNCでしたが、特に違いはないように思います。
切削パラメーター
φ2~4であればアルミだと切り込み0.1mm、送り500~1000mm/min、樹脂やMDFは切り込み0.5mm、送り1000~1500mm/minで加工していますが、まだ攻められるように思います。
エンドミルはだいたい一番安いのを使っていますが、アルミ用のφ2とφ1.5だけ2000円ぐらいのちょっと良いもの使っています。耐熱性の低い樹脂切削では、切削熱で被削材が溶けて大惨事になるので樹脂専用エンドミルがあると便利そうですね(持ってないですが)
ポケット加工
切込み深さ=複数深さの最大粗切込みピッチです。これをしないと、エンドミルがすごい勢いで母材に突っ込んで過負荷でエンドミルが折れるかスピンドルが止まるか母材が吹っ飛んでいくかになるので気をつけましょう。
ポケット加工する面が輪郭に接している場合、切削面を切削し切るためにパスが輪郭外まで進入/退出送りで飛び出してきます。送り速度の設定に注意。
パス
最適負荷:エンドミル直径近くまで上げる(直径と同じにはできない)
両方向:有効にする
ランプ
ランプタイプ:らせん(切り込みでも良いけど条件による)
ランプ角度:大きくする(小さすぎるとランプ切込みに時間がかかる)
ランプ直径:大きくないほうが良い
ランプ除去高さ:被削材やテーブルの誤差によるけど0.5mm以下で良いと思う
取り残し加工の活用
小技と言うよりFusionのCAMの機能を普通に使うだけなんですけど、ポケット加工は切削時間が長くなりやすいので太いエンドミルでガガーーーッと削ってから細かいところを細いエンドミルで仕上げるのが幸せっぽいです。
輪郭切削だと、ある程度以上の直径のエンドミルを使ってもCNC本体がボトルネックになってあまり加工時間を短縮できなくなるのですが、ポケット除去はシンプルに直径と(ほぼ)比例して加工速度を上げられるので効果が大きいです。
輪郭切削パスの分割
↑太いエンドミルによる切削 ↓細いエンドミルによつ切削
工具交換の順序的に、細いエンドミルで輪郭切削したい・・・でも切削速度遅い・・・みたいな矛盾、発生しがち。しかも太いエンドミルでタブ付するとタブのフィレットが大きくなって嬉しくない。
そこで、太いエンドミル(ここではφ4)で輪郭を残り0.5mmまで切削した後、細いエンドミル(ここではφ2)で残り0.5mmの切削とタブ付をすることにします。
太いエンドミル側のパス
ボトム高さ オフセット:0.5mm
細いエンドミル側のパス
ボトム高さ トップ高さ:板厚-0.5mm
ランプ除去高さ:0~0.1ぐらい、板厚誤差は考慮しなくても良くなるが、工具交換時のZ位置決め精度による
輪郭加工
ランプを使いましょう。以上、おわり!
突っ込み(Z送り)による穴あけ
M3の雌ねじ下穴を開けられるので主にφ2のエンドミルを使っていますが、突っ込み(Z送り)で切削が可能なエンドミルであればφ2.5まで使用可能になります。通し穴しか無い場合はφ3まで行けますね。
ちなみに安い中華CNCのエンドミルはスピンドルの構造がダメダメで、軸受ベアリングとモーターケースの隙間をゴム部品で埋めていることから剛性が不足しているので、この手はあまり使えません、、、
同じシリーズ・同じ径でも刃長によってZ送りができたりできなかったりするので要注意ですね。今使っているのはWXLとSECシリーズですが、特に比較の上使っているわけではないです・・・。
CAMの操作としてはドリルで工具をエンドミルにするだけですね。退出速度は毎回手動で入れないといけないのかも。
無関係な話すると、最近デスクトップPCを組み直して、CPUメモリマザボシステムSSDを交換したんですけど、特にポケットのパス生成する時とかマシンパワーが活きて幸せですね。i5 3570K→Ryzen3600Xなのでコア数1.5倍、スレッド数3倍なんですが、体感的には比例してパス生成速度が上がっている気がします。FusionのCAMにマルチコアは有効、これマメな。